自衛隊

元自衛官チョイス!【自衛隊のメリット・デメリット20選】退隊前にこれは知っておくべき!!

元自衛官が選ぶ、自衛隊のメリットデメリット20選
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こんにちは、いとまさです^^

僕は2021年6月に自衛隊を退職し、今は無職生活を送っています。

最近、友人から自衛隊を退職する相談を受けてから、このブログでは自衛隊の退職についてばかり書いてます。笑

というわけで、今回も自衛隊の退職についての記事です。

この記事では、

ヤギ男

自衛隊を辞めようと思ってるけど、自衛隊の外の世界を知らないから不安・・。

外の世界は自衛隊と比べてどう?

という悩みを持ったあなたの参考になればと、元自衛官の目線で、自衛隊のメリット・デメリットを20コ(ふたじゅっこ)まとめました。

このメリット・デメリットは僕の主観だけでなく、多くの友人(元自衛官)の意見を参考にしています。

彼らには、

「自衛隊と比べて、一般企業はどう?」

と質問して、自衛隊と今いる外の世界の違いを、それぞれの観点から数多く教えてもらいました。

この記事を読むことで、自衛隊のメリット・デメリットが分かり自分の進む道を選択する上の基準ができると思います。

ぜひ、最後まで読んでください。

この記事で分かること

・自衛隊のメリット10選

・自衛隊のデメリット10選

自衛隊のメリット10選

まずは、以下10コが自衛隊のメリットです。

1つずつ紹介していきます。

① 安定した職業

やっぱり1番のメリットは、安定した職業であるということですね。

今の日本は不景気で、有名大手企業でもリストラや倒産により、多くの人が仕事を失っています。

しかし、国家公務員である自衛官は、自分が問題を起こして免職になったり、日本がなくならない限り、仕事を失うことはないでしょう。

また、”THE・年功序列”の組織なので、何もしなくてもある一定までは、時間の経過とともに給料は増え続けていきます。

② 休みが多い

これは外の一般企業で働く元自衛官の友人も、みんな口を揃えて言いますが、自衛隊の休みはめちゃめちゃ多いです。

職種や立場によって多少のばらつきはあるものの、基本的には週休2日。

さらに、年間を通じてGW、夏休み、冬休みもしっかりある仕事は、自衛隊の他になかなかありません。

いとまさ

まとまった休日は多いですが、当直や残留、残業、教育隊での生活などを考慮すると、労働時間は長いと思います。

また、部隊によっては、残業・休日出勤は当たり前で、代休も使えないようなところもあります・・。

③ 同僚(同期)との絆が強い

外の一般的な企業と比べて、同僚との絆が強いのも自衛隊のメリットだと思います。

特に、一緒に寝食を共に同期は、日本全国どこに散らばっても、訓練や任務など何かあるごとに再会し、お互い助け合うことができます。

日本全国どこに行っても、仕事だけでなく、プライベートでも頼れる同僚(同期)がいるというのは、大きなメリットです。

④ 福利厚生が手厚い

自衛隊では、一般の会社員同様の手厚い日本の社会保険隊員に加え、衣食住の面においても手厚い福利厚生を提供しています。

制服や作業服は無料で貸し出され、食堂では、基地内居住者は無料、その他の隊員でも安い料金で、ボリュームたっぷりの食事を摂ることができます。

また、基地内居住者や官舎に住むことを指示されている隊員であれば、家賃もかかりませんし、家賃がかかる場合も非常に安価です。

⑤ 社会的地位・信用がある

「1:安定した職業」で挙げたとおり、自衛官(公務員)=安定であり、これは社会全体の認識でもあります。

そのため、自衛官には社会的地位・信用があり、ローンを組むことも簡単ですし、人に職業を聞かれてれも、堂々と答えることができます。

いとまさ

僕は仕事を辞めてから、職業を聞かれるのがめちゃめちゃくちゃ嫌になったよ!笑

⑥ 仕事がカンタン(ノルマがない)

これも休みと同じで、職種や立場によっても変わると思いますが、全体的に自衛隊の仕事はカンタンです。

一部の職域を除いて、ある程度の教育を受ければ、誰でもできる仕事であり、特別な知識やスキル、才能を必要としません。

そして、ノルマもありません。

ノルマのある企業で働く会社員は、より高い成果(利益)を求めて、斬新なアイデアや創造的な考えを生み出そうと頭を悩ませます。

しかし自衛隊では、指揮官から与えられた任務に従い、また、マニュアル化された仕事をこなすだけでよく、より高い成果を求めて頭を悩ませる必要はありません。

外の世界、特にフリーランスだと、自ら斬新なアイデアや創造的な考えを生み出すことができるかどうかが、生死を分けます。

⑦ 給料が高い(金額だけで判断した場合)

ヤギ男

自衛隊は公務員だから、給料は平均的でしょ?

と考える人も多いと思いますが、一般的な多くの企業より自衛隊の給料は高いです。

自衛隊の給料は平均より高い。

出典:自衛隊帯広地方協力本部

元自衛隊で、今は一般企業で働いている友人たちも「給料の額は、自衛隊の時のほうが良い」と言っています。

もちろん、自衛隊より給料の高い仕事もありますが、自衛隊には手厚い福利厚生があり、休みが多いことを考えると、やっぱり多くの企業より自衛隊の給料は高いです。

この”給料が高い”というのは、あくまで金額だけを見て判断した場合です。

自衛官として働き、この給料を手に入れるためには、厳しい規則や危険を背負う必要があります。

そのような点まで考慮すると、むしろ給料は安いとも考えれます。

参考:【自衛隊の給料は安すぎる!!】ブラック企業並み!?

⑧ 特別な経験ができる

自衛隊で働いていると、射撃訓練や災害派遣、国際任務などの、一般の会社員生活には無い、特別な経験をすることができます。

自衛隊で、外の世界の人が経験していないことを経験することは、ちょっとした誇りであり、また、人間としての深みが増すきっかけにもなります。

僕自身、17歳で経験した富士山での野営訓練や、アフリカのジブチ共和国での国際任務を経験して、物事の捉え方や考え方が大きく変わりました。

⑨ 生活を管理してくれる

一般的な社会人であれば、自分のスケジュールは自分の責任で管理しなければいけません。

しかし自衛隊の中では、自分のスケジュールは部隊のスケジュールの一部として、基本的に上司や部隊に管理されます。

そのため、自己管理ができずにダラダラしてしまい、どうしようもないところまで堕ちるということは起こりにくいです。

これは、仕事面だけでなく、健康面やプライベートも同じです。

定期的に行われる身体検査や上司との面談(身上把握)が、自己管理のできない隊員の生活を強制的に管理してくれます。

⑩ 肉体的・精神的に強くなる

自衛隊という組織の特性上、一般的な会社員と比べて体を使う仕事が多く、自然と体が鍛えられます。

また、パワハラではないですが、これも組織の性質上、指導というかたちで叱責されたり怒鳴られることもあり、精神的にも強くなる環境です。

このように、自衛隊で自然と肉体的・精神的に鍛えられることにより、プライベートで問題が起きても、平常心で対応できるようになります。

いとまさ

元自衛官の友人も「会社で何を言われても、自衛隊の頃を思い出せば、何も感じない」と言ってました。笑


以上10コが、元自衛隊の僕と友人の意見をもとに考えた、自衛隊のメリットです。

やっぱり自衛隊のメリットとして、安定していることや休みが多いこと、手厚い福利厚生、高い給料を挙げる人が多かったですね。

自衛隊のデメリット10選

自衛隊のデメリットは、以下の10コです。

これらが、退職を考える理由になってる人も多いと思います。

順に解説していきます。

① 規則が多く、厳しい

自衛隊には、副業禁止や無断海外渡航の禁止といった大きな規則から、髪型や服装の指定など小さな規則まで、厳しい規則が多くあります。

このように全員が守らなければいけない規則に加え、基地内居住者であれば、門限や飲酒の制限、消灯時間までも規則で決められています。

自衛隊は軍隊でもあり、その規則は多く、厳しいです。

いとまさ

自衛隊なので仕方ないとは思いますが、これからの時代で、副業禁止の仕事は本当に厳しいと思います。

② プライベートが少ない(集団生活)

自衛隊は、一般的な会社と比べて、圧倒的にプライベートが少ないです。

休みの日でも自衛官という肩書きが外れることはなく、自衛官としての立場を意識してプライベートを過ごさないといけません。

また、上司には身上把握の義務があり、ある程度部下のプライベートなことも把握しています。

さらに基地内居住者であれば(入校中なども)、常に集団生活なので、プライベートは皆無に等しいです。

プライベートを重視する人にとって、自衛隊は厳しい環境ですね。

③ 予定・計画が立てにくい

自衛隊の仕事(任務)の特性上、いつでも、どこにいても、何かあれば呼び出される可能性があります。

このことを考えると、プライベートで立てられる予定や計画も限られてきます。

また、国内外の事象や事件により、スケジュールが頻繁に変化することも、先の予定や計画を立てにくい要因になってます。

いとまさ

朝に確認した時には、次の日休みだったのに、夕方には仕事になってることもよくあったなぁ。

④ 創造性・主体性がなくなる

企業の目的は利益を大きくすることであり、一般的な会社員には、より大きな利益を生むために、規則に縛られない創造性や主体性が求めれられます。

一方、自衛隊員に求めらるれるものは、与えられた仕事(任務)を規則に従って、周りと歩調を合わせて行う能力です。

そこに創造性や主体性は必要ないため、自衛隊での自分の仕事に強いこだわりや情熱がない限り、創造性や主体性は無くなっていきます。

⑤ 危険

自衛官として正式に任官する時に服務の宣誓を行いますが、それには次のような内容が含まれています。

・・強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め・・

出典(抜粋):自衛隊法第39条

今の平和な時代に、戦争など、いわゆる有事になる可能性は少ないかもしれませんが、そのような時には危険を顧みずに任務に臨まなければいけません。

また、職種により多少の差はあれど、日頃の仕事も、一般的なサラリーマンに比べるとやはり危険が大きいです。

⑥ 定年退職が早い

自衛官の定年退職年齢は階級により53歳〜60歳と異なりますが、大抵の場合、55歳もしくは56歳と、かなり早いです。(60歳でも早いですが。)

出典:航空自衛隊HP

現在は「人生100年時代」と言われており、65歳〜70歳まで仕事を続けることが当たり前の世の中です。

なので、55歳で定年を迎えても、次の新しい仕事を始めることになると思いますが、その時に自衛隊しか知らない人が、1から新しい仕事を始めるのは非常に大変だと思います。

将来のことまでしっかり考えると、定年退職が早いことは大きなデメリットです。

⑦ 仕事にやりがいがない

一般的な企業の目的が、「自社の商品やサービスを売り、利益を上げること」と、具体的で明確である一方、自衛隊の目的は「国防・平和の維持」と抽象的です。

そのため、自分の仕事がどのような成果に繋がっているかを実感しづらいです。

また、自衛隊の目的が利益の追求ではないため、出来高などで評価されることもなく、仕事のできる人できない人に、大きな給料の差もありません。

このような、頑張っても自分の仕事の成果を実感しづらく、また給料面でも報われることがない勤務体系により、仕事に対するやりがいは無くなります。

⑧ 転勤が多い

個人により差はありますが、基本的に自衛隊は転勤が多いです。

幹部:2〜3年に1回

曹:2〜10年に1回

階級および職種(職域)または、陸・海・空自衛隊により異なりますが、自衛隊一般的に幹部自衛官は2〜3年ごと、曹は部隊に配置されてから2〜10年程度ごとに転勤があります。

出典:自衛官募集ホームページ

稀に転勤が好きだという人はいますが、引っ越しの手間や人間関係など考えると、多くの人にとって転勤はデメリットだと思います。

⑨ スキルが身につかない

自衛隊の仕事はマニュアル化された作業のようなものが多く、特別なスキルや能力を必要としません。

そのため、長年自衛隊で働いたからといって、何か他の分野に活かせるスキルが身につくわけではありません。

また、自衛隊の環境は非常にアナログで、職場全体のIT設備も、外と比べてびっくりするほど遅れています。

ITスキルは現代を生きる上で必須のスキルであり、このスキルが身につかない(時代に追いつけない)のは、これからの時代大きなデメリットとなります。

⑩ 視野が狭くなる

自衛隊で働き続けると、自衛官としての物の見方や考え方に偏ってしまいます。

まぁ、これはどの職業でも同じですね。

ただ、自衛官は仕事柄、自衛隊以外の人間と関わることが少ないため、この傾向が他の職業より大きいです。

自衛隊を離れて分かったのですが、自衛隊では当たり前とされてる考え方は、外では真逆であることも多いです。


以上が自衛隊のデメリット10コです。

これらのデメリットは、現役の自衛官、もしくは以前自衛隊で働いていた人なら、誰でも1度は感じたことのあるものではないでしょうか。

自分の価値観を基準にメリット・デメリットを判断しよう

天秤

ここまで自衛隊のメリット・デメリット20選を紹介してきましたが、

最終的に判断するのはあなた自身です。

今回は僕の価値観と友人の意見を基準に、メリットとデメリットで紹介しましたが、実際にはこの20コは、ただの自衛隊の特徴でしかありません。

これらの自衛隊の特徴がメリットになるかデメリットになるかは、あなたの価値観や人生の目標によって変わります。

ある人にとってメリットだと思うことでも、あなたにとってはデメリットかもしれません。

転勤が多いことなどが良い例ですね。

今回の記事でまとめたメリット・デメリットはあくまで僕の価値観と友人の意見に基づくものです。

なので、今回の記事を参考にしつつも、最終的には自分の目標や価値観を基準に、あなた自身でメリット・デメリットを判断してください。

まとめ

この記事のまとめ

・自衛隊のメリット

  1. 安定した職業
  2. 休みが多い
  3. 同僚(同期)との絆が強い
  4. 福利厚生が手厚い
  5. 社会的地位・信用がある
  6. 仕事がラク(ノルマがない)
  7. 給料が高い
  8. 特別な経験ができる
  9. 生活を管理してくれる
  10. 肉体的・精神的に強くなる

・自衛隊のデメリット

  1. 規則が多く、厳しい
  2. プライベートが少ない(集団生活)
  3. 予定・計画が立てにくい
  4. 創造性・主体性がなくなる
  5. 危険
  6. 定年退職が早い
  7. 仕事にやりがいがない
  8. 転勤が多い
  9. スキルが身につかない
  10. 視野が狭くなる

・メリット/デメリットは自分の価値観を基準に判断しよう。

自衛隊の中にいるとデメリットばかりに目がいってしまいがちですが、メリットも多くあります。

メリット・デメリット両方を踏まえた上で、あなたの人生において「自衛官でいることがトータルで得なのかどうか」をよく考えてみてください^^


自衛隊を辞めてから後悔しないように、自衛隊を辞めた人たちの意見も参考にしてください^^

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